2009年01月09日

名古屋と小梅姐さん

1981(昭和56)年4月、姐さんは、自伝「女の花道」(けいせい出版)を刊行し、同27日、国立小劇場で「『赤坂小梅』感謝引退記念公演」(昼2回公演)を最後に引退します。
そして同年11月3日~27日、名古屋中日劇場の錦秋特別公演として、「女の花道」をもとにした新派公演「火の玉姐さん(三幕)」が上演されます。

作:小野田勇、演出:小林俊一。
出演は京塚昌子、水谷良重、波乃久里子、菅原謙次、英太郎、・・・、錚々たるメンバーです。

プログラムには、作者の言葉として小野田勇が、「芝居の嘘」というエッセイを寄せています。
「・・・『火の玉姐さん』は、赤坂小梅さんを主人公にした芝居だが、いわゆる実録ではない」として、現存の人物の劇化のむずかしさを書いています。そして「史実三分に嘘七分」の虚実皮膜の間に人生のなにかを伝えようという、自らの芝居作りの姿勢を述べ、「今回も小梅さんの実人生に大幅なフィクションを施して、芸にも恋にも明るく豪快に生きた一人の女の半生を描くことにつとめた」ので、「あまりこだわらずに、お楽しみ頂ければ・・・」と締められています。

このお芝居は、結果的にこの中日劇場での公演のみで終わりました。
名古屋の皆様だけが触れることが出来た、姐さんの「史実三分に嘘七分」の人生。
それから27年、映画『小梅姐さん』があいち国際女性映画祭に招かれ、名古屋の皆様によって準グランプリを頂いたことに、そして、いよいよ御当地での映画館公開に、深い縁と胸の高鳴りを覚えます。

映画もドキュメンタリーとはいえ、85年の姐さんの実人生をたかだか80分で語ろうとする不遜さを持っています。
もちろん私たちはそのことを自覚して戒め、姐さんへの敬意をもって制作に臨みました。
名古屋の皆様に、『火の玉姐さん』ならぬ『小梅姐さん』の、魅力と唄声をあらためてお届けできればと思っています。
お楽しみ頂ければ幸いです。(資料提供:中日劇場)

trackbacks

trackbackURL:

comments

comment form

(赤坂小梅生誕100年記念・ドキュメンタリー映画 にはじめてコメントされる場合、不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)

comment form