2008年10月07日

オオカミの護符

小梅姐さん」の制作に助監督として力を貸してくれた由井英さんが、このたび自らの監督作品「オオカミの護符」を完成させ、文化庁の今年度文化記録映画優秀賞を受賞しました。「小梅姐さん」はノミネートのみで終わりましたが、こうして同僚スタッフが受賞したことを心より喜びたいと思います。

なお、この「オオカミの護符」は、「小梅姐さん」より一足先にポレポレ東中野で現在上映中です。今月17日まで。関心のある方はぜひご覧下さい。

また、撮影監督を務めてくれたカメラマンの秋葉清功さんが、秋葉撮影考房というHPを開設しました。秋葉さんのこだわりが反映された素敵なページです。ぜひご訪問を!

ところで俳優、緒方拳さん死去のニュースには驚きました。

私事で恐縮ですが、1978年、「復讐するは我にあり」の福岡行橋ロケの際、筆者は現地での記者会見のコーディネイトを手伝っており、主人公榎津厳(緒方拳)の最初の殺人後の逃走シーンなどに立会い、今村昌平監督の厳しさとこだわり、緒方さんの役に集中する圧倒的な存在感に触れ、知合いの記者たちとその凄さを語り合ったことを思い出します。

その後、大分県中津市在住の作家、故松下竜一さんとのささやかなお付き合いの中で(緒方さんは松下さんの処女作「豆腐屋の四季」TVドラマ化の際に、松下さん役で主演。お二人はそれ以来のお付き合い)、緒方さんが、松下さんの「砦に拠る」という作品の映画化を熱望されていたと聞いていました。

ただ、主人公の、熊本下筌ダムの建設反対を掲げ、国を相手に13年に及ぶ闘争を繰り広げた山林地主・室原知幸老を演じるには、まだまだ年齢が足りないとも仰っていたそうです。80年代の話です。しかし、この企画は作品を知る者として充分に胸躍らせるものでした。そして、最近のお姿には室原老を演じるに充分な時を経ておられ、時節到来の期待感もありました。衷心よりご冥福をお祈りしたいと思います。

当HPの目的とは直接関わりありませんが、映画界の大先輩の訃報に接し、一言述べさせて頂きました。(増永記)

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